国益?地域益?

お久しぶりです。国慶節(中国の建国記念日)の休みがあったので前回のupから丁度14営業日・・。最近は在天津の自動車の二次電池案件などをみていました。さて、国益。これね、考えたんです。かなり真剣に。でも全然出てこない。


高度成長が終わって久しい日本。2000年くらいまで続いた円安でなんとか騙してこれたけど、この10年〜12年間のデフレで内需・外需ともにボロボロ。『これからどういう国にしていくか』という"国家像"の共有認識がないなか、国益なんて全然見えてきません。


そこで"日本"という単位を出てもう少し広く考えてみませんかという話と、こんなことして結果的に日本のプレゼンスが高まったらいいなーというお話。話が長くなってしまったので、状況認識を前半に、妄想提案を二つ目の記事にしました。


AA: Global 論 -: 国益?いやいや地域益?

各国でFTAが結ばれたり、より大胆に通貨統合(EU)があるなか"国"という単位で経済を見ることが果たして正確なのか?2010年2Qで中国のGDPは日本を抜き、ついに2位に躍り出たという記事があった。

2010年時点での各国のGDPは下記の通り。


2010 GDP 国別 (Trillion US$)

アメリカ: 14.8
カナダ: 1.6
メキシコ: 1.0


ドイツ: 3.3
フランス: 2.7
イギリス: 2.2


日本5.3
中国5.4


少しカメラをひいて、地球儀にして見てみると



2010 GDP 地域別 (Trillion US$)

北米; 17.4
EU(27ヶ国): 16.5
中国・日本: 10.7
新興国(ブラジル/ロシア/インド): 4.8


こうしてみると、地図の上に世界3極+新興国の構図が浮かび上がってくる。だったら国益という言葉に惑わされず地域圏益という意識を持つ必要があるのではないかなーと思う。『アメリカ、ヨーロッパ、アジアなんて考え方昔からジャン』という人。その3極が今、経済的には拮抗していると認識していましたか?僕は中国に来てから考え始めました。


ちなみに、拮抗しているならわが国ニッポンも捨てたものじゃないと思った人。以下、2010年の各国購買力平価(PPP) 単位はUSDです。


PPP 国別

米国: 47,702
ドイツ: 34,905

日本: 33,478

シンガポール: 52,843
香港: 44,843
台湾: 33,831
韓国: 29,315


さて、どこがアジアの盟主なのでしょう...?



BB: 日本に生まれちゃった人のために

会社にいれば給料が伸びていく時代は随分昔に終わりました。終わったのに、年功序列という制度だけが残るから若手が稼いだ食い扶持は何もしない偉い人たちに持っていかれます。彼らが引退したら、この制度もなくなるかもしれません。ゆで蛙状態。気づいたらみんな死んでます。より多くの経験と、賃金を求める人は2つの方法で付加価値を生み出せるのではないかと思います。


1) Globalな感覚を持ち、各地域の需要と供給に合わせて付加価値の提供・最適分配を図る人。
2) 日本人としての文化・感覚を掘り下げJapan Cultureに深く傾倒する人(マンガ・おたく文化・ホスピタリティ等)もしくは<職人技系をどこまでも磨いた人(科学技術開発とか)


1)は"日本"という場所からなかなか離れない中の人たちからお金を貰うことが出来ます。
2)は"日本"という国とか国民性を求めている外の人たちからお金を貰うことが出来ます。


CC: 脱島国根性のために

今日、昼メシの時に食堂に居たのは中国人・香港系・日本人・韓国。
この人たちを前に一緒に1時間の昼食を取ることが出来ますか?AKBがお泊りデートしたことや、こないだゴルフでベストスコアが出た話なんて誰も聞いてくれません。

というわけで、こういう妄想をしてみました。(続く)