教室を出て熱い日差しを浴びたら、夢が覚めて違う世界から日常に舞い戻った

記事名の表現は大学の同学部の先輩が講義の様子を伝えた記事の最後から引用した。
真夏のソウセイで授業を受けていた人達なら、この表現で全て思い出すだろう。


気づくと卒業してから丸4年が経つ。大学で過ごした時間と同じ時間が過ぎてしまったということである。
こうやって年を取っていくのね。あな恐ろし。


さて、くり返すが本Blogは学生の閲覧が多い。よって卒業式の思い出話などせずに、卒業したらこうしたらええんちゃう?という話。しかもサラリーマン向けにする。だって俺、サラリーマンだから。文豪とか企業家とか、大学院生とか選択的ニートの方々には当てはまらないと思うけどごめんなさい。



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まずは『最初の三年間』は本当に死ぬほど働いてみる。(たぶん死なない)


人間、何も知らないときのほうがインパクトが大きい。この期間にたくさんのこと経験することや、人に知り合うことは色々な意味でロケットスタートになる。


『そんなことわかっていますよ』という人。『最初の三年間でやめる人、多いじゃないですか』という人。精神論を述べるつもりはないので、そうならないコツも入れておこう。必要な要素は二つあることを理解して会社に行くことをお勧めする。


AA) アスリート・受験生的な頑張り

まずは誰もがわかる部分。
"レギュラー"になることであり"結果"を出すことであり、努力とかそういう世界の言葉である。コピーから接待までとにかく、腐らずにやりまくること。どれくらいの勢いでやればいいかは、大前研一の本でも読めばいいと思う。個人的にはこの人の話はあまり好きではないのだけど(自慢話ばっかり。)でも、1000本ノックみたいな勉強の仕方や、その結果企業から政府まで国内外問わずに活躍しているのは凄い。

グローバルリーダーの条件

グローバルリーダーの条件

この本は船川敦志が終始、大前研一の機嫌を取りながら対談しているのが気になるが読みやすいので。1,300円はちょっと高いかなぁ。。


BB) インディ・ジョーンズ・ルパン三世的な踏ん張り

アスリート的な頑張りが出来る人は多いが、こちらの要素に気づいて居ない人も少なからず居ると感じる。突如としてやってくる不幸や、理解も出来ない悪意があることを認識しよう。イチローは大変な努力をしていると思うけど、ゴジラが歩いてきてアマタの球場を破壊しつくしたりすることは想定していない。それはイチローがアスリートだからである。


対する我々はサラリーマンである。
意地悪することが趣味の部長とか、肝心なときに限って我侭を言い出す彼女とか、セクハラ・パワハラ・アルハラの三段攻撃をしてくる客先があることを強く頭の中に置いておくべきだ。


こういうモノに対しては、残念だが対策はない。


そういう『理解出来ない酷いことがある』ということを頭に入れておくだけでいいのだ。いざ事が起きたら、驚く必要はない。あぁ来たな、と思って出来る限り対応すればいい。インディは歩くだけで床が崩れたり、槍がふってきたりする。でも死なない。ルパン三世はしょっちゅう不二子女史にお宝を騙し取られる。でも盗みをやめない。

床が崩れて諦めそうになる人は以下の二つの本を薦める。


ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質

ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質

ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質

ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質

レバノン出身の数学者が書いた本。
ベルカーブ(正規分布)の端にある極端な値がいかに全体に影響を及ぼすかということを説明している。同時に、極端な値が全体に影響を及ぼすので、ベルカーブから未来を予測することに意味がないことを主張。この本が日常の会社生活に大変有用であることは別の機会に説明したい。(理不尽な上司と戦う上で必須だ)



海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

村上春樹の小説は、この世の中に残忍な悪意の塊みたいな存在があることを示唆している。ジョニー・ウォーカーの存在理由は誰にも説明できない。でも確かに『猫を殺すのが趣味で、その皮を剥いで食べたい』という残忍な存在がそこにある。そういうことを教えてくれる。



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ところで冒頭に引用した中沢新一は大学の時に授業を取っていた。居眠りしたときの"おはよう"は本当に怖い。(笑ってるけど、目が笑っていない)あと学外の聴講生の数がすごかった。他学部生に限らず、近所に住んでいる人とか、熱心なおばちゃんとかが最前列を占めていた。

チベットのモーツァルト (講談社学術文庫)

チベットのモーツァルト (講談社学術文庫)

中国にも春が来る4月。
6年前に挫折した本を片手にラサを目指そうと思う。




ちんむー⇒『救済』 (最近、箱舟どうちゃらって本読んでなかった?)