鄭州〜注目の内陸部二級都市

ベトナムホーチミンからあらんです。


僕はマーケットとしての中国に大変興味を持っている。中でも最近は特に近年発展を続けている内陸部の二級都市に興味がある。河南省(鄭州)、内モンゴル自治区(オルドス、フフホト、包同)、陕西省(西安)、湖北省(武漢)江蘇省(太倉)四川省(重慶、成都)などなど。(まだ知らない都市も多数)


これらの内陸部の二級都市のどこの都市に行っても感想は似ている。高層ビルがどんどん建設されている、あと数年後に地下鉄が開通する、付近の貧しい地域からの出稼ぎ労働者が来ている、スターバックスはまだ無いが数年後にできるらしい、輸入車が多く走っている。といった感じで内陸地=田舎というイメージを覆される。


街自体が成長していると、人々が前向きになる。上海に住んでいて、おもしろいなと思うことはこれから事業を大きくしていこうという人に出会う確立が高いことだ。一代で富を築き上げた人、お父さんが会社を作った人(富二代フーアーダイと言う)、出来上がっているものを守ることではなく新しく創っていくことに重点を置いている人が多くワクワクする話が多い。


先週は鄭州に行ってきた。2008年上海の田子坊というおしゃれなエリアにあるカフェでたまたまその日店番をしていた鄭州出身の青年C氏と仲良くなり、彼の出身地が鄭州で遊びに行ったことで鄭州を身近に感じるようになった。2008年に初めて鄭州に行った時、故黒川紀章氏の立案による新区など発展を続ける街を見て驚いた。今回3年ぶりに訪問し、来年開通する地下鉄、建築中の七つ星ホテルJWマリオット。世界の有名ブランドが入居する高級デパート、お昼から夜まで渋滞が続く車の多さ、人の多さ、綺麗で大きな国際空港に改めて驚いた。



鄭州はここ
http://ditu.google.cn/maps?q=%E9%84%AD%E5%B7%9E&hl=zh-CN&ie=UTF8&ll=34.770948,113.624725&spn=0.535831,0.769043&safe=strict&t=m&vpsrc=0&brcurrent=3,0x35d76594f09b6a9d:0x7932ee19f4cced2c,0%3B5,0,0&z=10&iwloc=A

鄭州市 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%84%AD%E5%B7%9E%E5%B8%82
人口 約750万人
上海から飛行機で約90分、高速鉄道で約6時間。
河南省の省都


上海や北京、広州など沿岸都市でない中国の実体を知ることができるので、外国人にとって、鄭州を見るということはとても意義あることだと思う。鄭州ってどこ?少林寺がある街。あー!という感じで鄭州=少林寺という認識が強いが、それだけではもったいない。現地ではメキメキと都市が成長し、人々の生活が豊かになっている。僕自身も鄭州で何か事業ができないかと上で紹介したC氏と事業プランを練っている。


今回は三日間の滞在だったが、上記した鄭州の友人の助けのおかげで鄭州で事業をしている事業家にたくさん会うことができた。以下彼らとの会話で印象に残った情報、言葉を抜粋する。


G氏(男性 鄭州出身 30代後半)有名電化製品の河南省総代理兼カナダの輸入ワイン会社を経営 今回お会いした中で話の内容が一番興味深かった。
■カナダ産の高級ワインを売っているが、お客さんと自分(自社)の関係を育むことにとにかく注力している。お客さんが必要としているものをすぐに提供できる存在になるよう心がけている。
■今ワインの販売店舗を出店しているが、店舗の周りには平米4万元(のマンションがあり、現在そのマンションは入居率は3分の2くらいである。
■自身、資産はキャッシュで数千万元持っている。


L氏(男性 鄭州出身 20代後半) 発電所の経営者の話
■発電関係の仕事のため、政府と協力することが多く、その場合毎日のように宴会があり白酒で乾杯をしている。
■お金は儲かるがトラブルが多い業界のため朝夜関係無く電話がかかってくるので精神的な負担は大きい。
■この会社はお父さんが作った会社で大学を卒業後すぐに就職し今はマネージャー職をしている。
■車はアウディR8に乗っている。

H氏(男性、鄭州出身 20代後半)お父さんが自動車部品関係の会社を経営しており自身も起業をしようとしている
■鄭州の人は中国の中心に住んでいるという意識が強い。地理的に真ん中にありどこの都市へのアクセスも容易である。河南省だけで人口が1億人いるので大きなマーケットだ。


G氏以外は自分よりも年下だったのだが、話している内容がとても大人っぽく、表情からも必死さを感じられた。日々自身がどのように発展していくのか考えているようだった。


その他、鄭州市内からバスで90分ほどで、 中国仏教禅宗の大本山であり、少林拳法発祥の地、嵩山少林寺に行ける。


嵩山少林寺への行きのバスでとなりに坊主刈りにした中学生くらいの男の子とそのお母さんが座っていたので「少林寺で修行をしているの?学費とかかかるの?」と聞いてみた。男の子は「そうです。学費は年間1万元(約12万円)。生徒は5歳〜25歳くらいまでが中心で15000人近くいる。」と教えてくれた。
頭を丸め日々苦行に耐えている彼らは、少し状況は違うが、日本で言えば甲子園常連校甲子園球児のようなものかと思う。少林寺の道で生きていくために門を叩く人もいれば(叩かす親もいれば)人間形成のために少林寺に住み込むことを選ぶ人もいる。少林寺では何か心が洗われた。


滞在中立ち寄った鄭州市内の中国人経営の日本料理屋に店主自らが書いた掛け軸にこんな言葉があった。
『旅人の袖ふきかへす秋風に夕日さびしき山の梯』藤原定家

秋ですね。



次回の投稿では
注目の中国の内陸部〜第二弾内モンゴル オルドス市について書こうと思う。内モンゴルオルドス市は2009年に一人当たりのGDPが香港を抜き中国NO1になり、中国一お金持ちが多いと言われている街。


追伸
前回のちんむーの記事から我らSanRenXinは新しい体制で記事を書くことになった。週一本各自が更新するので更新スピードが高まりそれぞれの記事の特徴がこれまで以上に出ることになるだろう。もし一週間に一度の更新を三回怠った場合その人が他の二人に焼肉を奢ることになっているの自分も必死に更新する。