『クリスマス』

昨年のクリスマスの話。2008年12月は東京で日本酒の営業マンとして働いていた。初めての東京長期滞在で上海と比べ、東京という都市の多面性、人々の個性の強さ、街全体の完成度の高さなんかを感じ暮らしていた。


クリスマス、何をしようかと見つけ出したのがNYを拠点に活動する中国重慶出身ジャズアーティストBeiXu(ベイシュー)のクリスマスライブ。


ベイシューを初めて知ったのは上海のJZbarというライブハウスだった。ベイシューの心を打つような低めのしっとりボイスを聴き、またベイシスト&プロデューサーを務める日本人の塩田哲嗣氏の海外で活躍する勇姿を見て一夜にしてファンになった。


そのベイシューライブを東京で聴けるとは!と、うきうきしながら会場の渋谷セルリアンタワー内のジャズクラブ『JZ Brat』へ。


クリスマスライブ、『You Are So Beautiful』などジャズの人気曲が次々と唄われた。


たまに懐かしのJ-POPを聴いて想う。例えばHYの『AM11:00』、ゆずの『命果てるまで』、サスケの『青いベンチ』、TOKIOの『LOVEYOUONLY』、歌詞が何言ってるかよくわかんないとかどうこうっていうより聴いていたその時の空気、メロディー、一緒にいた人、などの思い出が勝手に歌に意味を付け加えてくれる。


読者の皆さんにも、この曲を聴くとあのシーンがという音楽があるのではないか。


僕にとってベイシューが歌う『You Are So Beautiful』は上海で生活する自分を反芻させてくれる、上海が大好きな自分を思い出させてくれる一曲だ。


英語でだったか日本語でか中国語でか忘れたけど、クリスマスライブということでベイシューが最後に


「あなたに良いことがたくさん起こりますように。」


と会場に語りかけた。


それを聞き昔、母が言っていた言葉を思い出した。


「クリスマスはもらう日じゃなく、与える日。」


キリスト教徒ではなく仏教徒の自分としてはクリスマスモードになるのは少し恥ずかしいが、クリスマスの周りを想いやろうというこういう雰囲気が僕は好きだ。


今年のクリスマス、どれだけの人を思えただろうか、何を与えられただろうか。多くを与えられるクリスマスを過ごしていこう。







ではでは続いてチンムー、イブ前にバトンタッチできず申し訳ないが
『クリスマス』で聞かせてくれ〜!