『クリスマス』

ひとさまにはどうでもいい話だが、我が家全員でクリスマスを祝ったことがない。実家が自営業なので、両親の帰宅が遅かったせいか、おばあちゃんと2人で魚の煮つけを食べた後にケーキなんて事もあった。

五歳離れた兄はクリスマスに家にいる事に焦燥感を感じる年ごろになると何かにつけてクリスマスの際には外出していた。我が家は他人様の誕生日を祝うすべての家族が身動きとれなくなっている記念日の呪縛からあらかじめ解放されて生きている。





ただクリスマスにもいいところがある

ふとんの上にくつしたを置いておくと欲しかったものが手にはいるシステムだ。こどもとおもちゃ業界とってこんなに都合のいいシステムを利用しない手はない。

一番記憶に残っているのは、小学校2年生の時のクリスマス。父親から「ひで、欲しいものあるか?」と聞かれて、「ゴモラ」と答えた。それを聞いて父親、「え、欲しかったのはテトリスだろ」と、きまりが悪そうな様子。

女心と子どもの欲しいものは移ろいやすいもので、自分がクリスマス直前に欲しかったものは確かに「ゴモラ」だったのだが、以前に両親との会話で自分が言った欲しいものはテトリスだった事を察知し、すかさず「そういえばテトリスが欲しい」などというキャバクラ嬢のような返答をして事なきを得たのだ。




※1ゴモラとはウルトラマンシリーズに出てくる怪獣で、当時は全盛期ほどではないがソフトビニール人形の人気は根強いものだった。特にゴモラのフォルムを気に入っていたので後に入手した際には常に人形遊びの中核を担っていた。

※2ググってみたところ、ゴモラの名前の由来は、旧約聖書の『創世記』に登場する、天からの硫黄と火によって滅ぼされたとされる商業都市からきているようだ。 無邪気にクリスマスにプレゼントとしてねだるにはなかなか面白いじゃないか。。





さて、クリスマスが終わり2009年も残すところあと僅か。最後は一人ずつ今年一年を振り返って終わりとしようじゃありませんか。

と、いうわけでぞーたん、『今年一年を振り返って』で。