抹茶@中国 〜中国では日本の抹茶が人気?〜

上海で3店舗展開中のNana'S Green Tea 七叶和茶というお店が話題を呼んでいる。上海の中心地、徐家汇(シュージャーフイ)の一号店を皮切りに、新天地、中山公園とオープンを続けており、各店舗行列ができる程お店は大変繁盛している。親会社は日本で抹茶専門のチェーン店として展開しているhttp://www.nanaha.com/ だそうだ。

お店はとても特徴がある。


■抹茶系のドリンク、スイーツ(パフェ、シュークリーム、ケーキ、チョコレート等)抹茶を主体としたメニュー構成。さらにほうじ茶を使ったドリンクやスイーツメニューも揃えている。抹茶という日本独特の製法が中国人にとっておいしそうな健康そうな安全そうな日本の食というイメージを連想しているように思う。


■ドリンクやスイーツだけでなくさらに北海道や大阪と名前のついたカレーライスやラーメン、サーモンやマグロのどんぶりなどフードメニューも充実している。中国人にとって日本のラーメンと言えば400店舗以上を中国で展開する味千ラーメン、カレーと言えばcoco一番などを連想し食べに行くがこのお店ではその両方が楽しめる。


■平均単価は夜で50元〜100元(約700円〜1200円)とローカルフードよりは高いが外国の食事を楽しめるレストランとしては高くはない。そのためか、お客の大半は中国の所謂バーリンホウ(80後)ジューリンホウ(90後)と呼ばれる1980年代、1990年代以降に生まれた若い世代の女性が中心となっている。店内は上海の流行最先端という感じだった。


■店内は決して手の込んだ内装はされていなくとてもシンプルながら和モダンな雰囲気を醸し出している。先日インドムンバイで日本料理屋に精通されているが面白い話をしてくれた。「インド人はいつもカレー等香辛料がとても強い食品を食べているので、薄味がメインの日本食を食べた時大半の人は実はあまりおいしくない。と感じている。しかしみんな日本食レストランに行きたいと思うのは、日本を感じさせてくれる空間に身を置く自分に満足したいからという気持ちが強い。」この言葉を中国に当てはめると、七叶和茶に来るお客さんは日本っぽいという空間も楽しんでいるのかもしれない。


■本日日曜日19時ごろ中山公園お店に行ったがお店は大行列だった。行列中の中国人カップルは彼女がアイパッド、彼氏がiphone4を駆使し、中国版ツイッターweibo http://weibo.com/ の上に「In:七叶和茶(>_<) 」(七叶和茶(>_<)なう)的なコメントをしていた。ウェブ上での口コミが広がっている。先日新天地の二号店がオープンしたということがweibo上で発表されたとたん、5000件以上のリツイートがあり驚いた。


なぜこのお店が流行るのか、中国人消費者のウォンツを理解したメニュー構成だったり、日本らしい内装だったり、サービスだったり、値段設定だったりと色々あるかと思うのだけど、一番は「抹茶」という食べ物に対する注目度の高さだと思っている。中国での抹茶事情、これからも注目したい。